Tiny Style Salon

定番ブランドや古着を中心に、30代40代の大人のメンズファッションに使えるアイテムの紹介、スタイルの提案をしていきます。

モッズコート(パーカー)を使った大人のカジュアルファッション【1週間コーデ】

物アウターの紹介記事が今月は続いていますが、今回も同様に冬の定番アウターを。

 

モッズコートやモッズパーカーなどとも呼ばれ、ファッション衣料として市民権を得て久しいM-51(M-65)フィールドパーカーを使ったスタイリングを1週間コーデという形でご紹介していきたいと思います。

 

ガバッと羽織るだけでも十分にスタイリングを楽しめますが、レイヤードしたスタイリングもまた楽しい、誰でも使いやすくもあり、かつ奥深いアイテムかと思いますので、どうぞ最後までお付き合い頂けますと幸いです◎

 

 

モッズコート(パーカー)について

そもそもモッズとは?

まずは最初に「モッズコートとはなんぞや?」というお話を簡単に。

 

1950年代後半〜60年代中頃にかけて流行した、音楽やファッションを中心としたライフスタイル全般を指すイギリス発祥のユースカルチャーを、"モッズ"や"モダーンズ"と呼びます。

 

このカルチャーはのちにリバイバルを繰り返し、1979年には映画『さらば青春の光(原題:Quadrophenia)』に登場するモッズのスタイルは時代を超えて当時の若者にも影響を与え、モッド・リバイバル(ネオ・モッズ)と呼ばれるムーブメントが起こります。

 

更に時計を進めると、呼称こそ"モッズ"というワードは使われていませんが、90年代中頃に起こったブリットポップ・ムーブメントも、言わばネオネオモッズとも呼べるようなモッズ影響下のムーブメントだったと考えられます。

 

私自身とても大好きなカルチャーなので、詳しく書くと長くなり過ぎるのでここではグッと堪えてこのくらいにしておきますが、映画『さらば青春の光』をご覧いただけるとかなり細かくどういったものなのかをつかむ事が出来るかと思いますので、ご興味あれば是非ご覧ください◎


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モッズにとってのダスターコート

彼らのファッションに話をフォーカスすると、代表的なスタイルとしてはオーダーメイドした非常にタイトシルエットな三つボタンスーツが挙げられます。

加えて、その多くは労働者階級と呼ばれる経済的にはそこまで恵まれてはいない若者でした。

そんな若者にとって、言うまでもなくオーダーメイドしたスーツはまさしく一張羅。

一方で、クラブイベントでの夜遊びを好み、その移動にはスーツでも乗りやすいランブレッタやベスパなどのスクータータイプのバイクを選びました。

 

一張羅、けれど砂埃や排気ガスの中でのバイク移動ですから、それらからスーツを守る必要があり、そこで目を付けられたのが、アメリカ軍放出品として当時格安で手に入った”M51フィールドパーカー”だったという訳です。

そんな理由から、のちに彼らの愛用していたM51フィールドパーカーを、通称"モッズコート"や"モッズパーカー"と呼ばれるようになりました。

 

補足をすると、後継モデルの"M65"は、「年代的にはオリジナルのモッズは着用していないので、M65はモッズコートでは無い!」とする声もありますが、デザイン的には同型の為、私個人としてはモッズコートと呼んで差し支えないとは思っています。

 

モッズコート(パーカー)を使った1週間コーデ

いつもよりも前談が長くなってしまいましたが、ここからは1週間コーデという形式で、着用スタイリング写真をご紹介していきます。

ちなみに、私が愛用しているのはミリタリーのオリジナルではなく、UNITED ARROWSさんのインスパイア物になりますので、ヴィンテージがお好きな方にはその点、物足りないかもしれませんが、どうかご容赦ください...。

※記事内のアイテム名リンクは、過去にこのブログで紹介した際の記事リンクです

DAY1(デニムカバーオール+ネルシャツ+ブラックジーンズ)

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まず最初は、OrSlowのデニムカバーオールに、タウンクラフトのネルシャツを入れて、リーバイス501ブラックを合わせたスタイリングです。

USミリタリー発祥のモッズコートに、デニムにネルシャツを合わせているわけですから、使用アイテム的にはゴリゴリにアメカジスタイルという感じとなり、万人にオススメできたり好かれたりするスタイリングでは無いかと思いますが、私個人としては時折やりたい気分になるので、ちょっと自己満スタイルかもしれませんね...。

 

DAY2(スキニージーンズ+ペコスブーツ)

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コートのフロントは上まで閉めて、LeeのスキニージーンズにRED WINGのペコスブーツ、加えてCA4LAのベースボールキャップに、銀座タニザワのダレスバッグを使っています。

コートのフロントを締めている事で、インナーが見えずスタイリングが単調に見え過ぎないように、ブーツインやベースボールキャップ、革鞄でポイントを増やしてバランスを取りました。

 

DAY3(デニムオンデニム+マフラー)

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リーバイスのデニムジャケットに、桃太郎ジーンズのパンツを合わせたデニムオンデニムスタイルに、ブラウンのタッセルローファーを合わせています。

ベレー帽やインナーのセーター、ミラノ巻きをしたストールは、コートのフードのボアの色と合わせて全体のトーンを落ち着けました。

一つ目のスタイリングではデニムカバーオールをレイヤードしていましたが、こちらのジージャンタイプをインナーとして使う方が、より一般的でやりやすいスタイリングかと思っています。

 

DAY4(柄物セーター+ブーツカットジーンズ)

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派手色&柄の古着のセーターをインナーに入れ、リーバイスの517(ブーツカット)とブランドストーンのサイドゴアブーツを合わせたスタイルです。

大まかなテイスト的には70'sをイメージしたものですが、こんな感じでフレアシルエットのパンツでも合わせることは可能かと思います。

 

DAY5(ジャージトップ+オーバーオール)

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アディダス・オリジナルスのジャージに、ナイジェルケーボンのLYBROのオーバーオールを合わせたスタイリングです。 

今回のスタリングの中では、一番トリッキーと言える着こなしかもしれませんが、個人的にはジャージとミリタリージャケットの相性は非常に良いと思っているので、割と誰でも使える再現性の高いスタイリングのように思っています。

お散歩写真だったので、全体的にはちょっとゆる過ぎるというかカジュアル過ぎるキライはありますかね...。

 

DAY6(フィッシャーマンスモック+ウールスラックス)

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インスタの方でご提供いただいたフィッシャーマンスモックをインナーにして、Jos A Bankのウールスラックス、足元はZDAのスニーカーを合わせています。
こちらもフィッシャーマンスモックをインナー使いしているのはややトリッキーかもしれませんが、ウールのスラックスはやはりミリタリージャケットとの相性、というより収まりがとても良いので、やはり再現性の高いやりやすい合わせ方かと思います。

 

DAY7(ボーダーTシャツ+チノパン)

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最後は、結構昔のユニクロ×アンダーカバーのボーダーTシャツに、ラルフローレンのツープリーツチノパン、ドクターマーチンのブーツを合わせたスタイリングです。

私の場合には、どカジュアルに振り切ったスタイリングも好きなので問題ないのですが、ここではタックインをする事で少しお上品な印象を付け足しています。

アラサーアラフォーとなってくると、チノパンやジーパン、スウェットシャツなど、強く定番化しているカジュアルアイテムは、油断をすると"ファッションに関心のないおじさん"としか見られなくなってしまう事が起こり得るので、意識的に気をつけたほうが良いかもしれません。

 

最後に(まとめ)

そんな感じで、今回はモッズコートについてや、それを使ったスタイリングをご紹介してみました。

度々書いてはいますが、定番として浸透しきったアイテムになるほどに、何も考えずに着るだけだと、オシャレ云々以前に、ファッションに興味がない人という印象さえ与えかねないので、スタイリングは少し余計に気に掛けるくらいでも良いと思います。

 

ちなみに、インスタグラムでは毎日コーディネートをアップしているので、そちらも合わせてチェックいただけると嬉しいです。(おかげさまで1万フォロワーも超えました◎)

 

それではまた◎

 

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